見たぞ!オマツリ男爵

やっと見れました!!細田守のワンピース!

なんか問題作とかトラウマ必須がどうとか、ワンピースじゃないとか、悪名高いオマツリ男爵。

 

私、細田守作品はある1点で分かれるものだとおもうんですね。まあ、わかるでしょうけど、、、、そうです、脚本を細田守が書いているか、別な人に任せているか。

そこで映画の出来が大きく変わります。そしてこのオマツリ男爵ですが、細田守が脚本をかいていないんです!それだけで狂喜乱舞、期待大です。

細田守が別名義のときの作品から私は彼の演出が好きなんです。そして2005年の作品ということで期待も膨れ上がります。ジブリハウルの件で揉めたあとの映画ですからね!

結論としてはその件もかなり重要な要素になっているんじゃないか?と思います

 

まず初めにこれがワンピース映画かどうかという話ですね。自己満オナニー作品だとか、こんなのはワンピースじゃないとか…でも私はこれはこれでしっかりワンピースだと思いましたよ!

というか細田守を色濃く感じつつ、ワンピースのキャラも型崩れしていないというか。

 

1つ気になったことといえば、麦わらの一味が何故か殺気立っていて、特にゾロとサンジの仲の悪さ笑

劇中では明言されていませんでしたが、ナミさんが「いつもはこんなに怒ったりしないのに、何故だろう?」的なことを言っているんですね。もしかしたらあの島全体に何か特別な力が作用していたのかな?とにかくボス戦のためにルフィを1人にする必要がありますし、映画のために必要だったんでしょうね。

ならばこそ!!どうしてあそこまで分かりやすく殺伐としていたのかの辻褄合せは欲しかったです。

でもこれがオナニーだと言いきれない点もあって、そりゃあんなに雰囲気悪い麦わらの一味は見たく無いですけど、しっかりと原作のキャラクターの要素を拾っていると思うんですよね。

ルフィには強いナミさん、ルフィの仲間への信頼度を示す発言のあと分かりやすくやる気を出すゾロ、ルフィを信頼しているロビン、料理のシーンのサンジ、、、あとこれは怒られそうなんですけど、ウソップは特にこの映画の恩恵を受けていると感じました。 私、「ウソップ、お前、船降りろ」ネタとか大好きなんですよ。原作でも影薄くない?って感じるし、最悪いなくても成り立つだろくらいには思ってるんですね。

でもこの映画でウソップは必要不可欠なんだなーとぼんやり感じました。まあナミさん達がイライラしているからこそ仲介役として駆り出されてるだけなんでしょうけど…

それでも、ウソップに対して、感謝に近い感情を抱いたのはこの映画が初めてです(最悪)

 

それと、作画のおかげかデフォルメされた演出やギャグ調の進め方がとても馴染むんですよね。

その流れと例のナミさんの発言に乗ってしまえば割とキャラの矛盾した行為(飯を食わせないサンジなど)もそんなもんか〜って流せるというか。コミカルなシーンとシリアスの塩梅もよく、キャラデザも最初はびっくりしましたが、作画はとっても良くて感動しました。

 

特に2回目の地獄の試練?の時のゾロとサンジ!

肉弾戦では魅せてくれましたね〜。しなやかな体躯の躍動!

回し蹴りなどアクロバティックな動きだけでなく、細やかなサンジの髪の毛の揺れが本当に美しくて、見るだけでサラサラなんだろうな…と感じさせられました。この時の2人は異常に仲悪いです。そこもまた面白い。

鬼斬を下駄?かなんかを投げられただけで止められるゾロも面白かったし、なんと言ってもゾロとサンジが適わなかった相手を(漁夫の利ではありますが)倒すウソップ!頼りになりますね。さすがです。

とにかく私はキャラクターが型崩れしている印象は感じませんでした。というか、ギリギリで崩れていない感じかな💦ちょっと危ういですが、それも鬼のテンポで誤魔化しているので、OKです。

 

オナニーで言えば、adoのコンサートと化したワンピースはどうなんでしょうね?いくらウタの歌唱部分の影響力が強かったとしても、ウタ=adoではないのにadoの誕生日だけを祝ったり、ウタのMVをadoの方で出したり。それこそ私物化なのではないでしょうか。それでもREDはれっきとした公式の映画ですし、RED以外のワンピースも映画だから自由にやっている要素はあります。

だからまあ、、、これが肌に合わなかった人はドンマイって感じですね。

ワンピース特有の仲間意識だとか、強い絆!結束!みたいなのが得意でなければないほど好きなんじゃないですかねこの映画。

私は原作のあのノリも好きですけど。なんというか、映画を客観視するたちなので、ワンピースうんぬんよりも映画として見て、それで好みだったから全部オールオッケーにしてるフシがあります。ツラツラ書いたけど、苦手って人の意見も十分わかる。

では次、最初に言った細田守ジブリの件について。知らない人は細田守 ハウル とかでググってください。はい。

 

あれがあったあと細田守は長期間病んでいたらしいんですけど、それがモロに映画に反映されているなーと思いました。オマツリ男爵が細田守なのかなー?あと、ルフィとオマツリ男爵の対比も好きでした。私、ルフィも仲間を全員失ったらオマツリ男爵ルートもあると思うんですよね

。ルフィの仲間思いって一種の狂気を感じるというか、原作でも、ルフィは航海に出るまではかなり孤独だったと思うんですよ。だからこその仲間思いというか…。ルフィには海賊王を目指すという目標がありますが、仲間を全員失ったらオマツリ男爵のように仲間のために他者を犠牲にしてしまう可能性もあったり?ルフィは未来を見ていますが、オマツリ男爵は過去に囚われていて、ルフィが過去に囚われる様など想像もつきませんが、それも仲間が居てこそなのかなとか。

 

あと!

 

かなり嬉しかったことがあって。細田守が別名義のときの作品から好きだって言いましたよね?

ルフィがリリーカーネーション(オマツリ男爵の肩に乗ってるやつじゃないほう)蹴っ飛ばしたあとにそれが弓にかわって、ルフィの方を一斉に向くシーンがあるじゃないですか。

そこがかなり少女革命ウテナのアンシーの100万本の剣のシーンと酷似していましたよね!

 

そこでテンションがかなりあがりましたー。あそこの絵コンテ細田守ですもんね?なんなら過去に囚われる敵役も、御影草時ぽいですし(これはこじつけ)

 

細田守が病んでいてかなり自己投影していたおかげか、私が欲しい細田守を過剰摂取することが出来ました。脚本はやらないで欲しいけど、絶対。